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子どもと「つながり」

Posted on 2024/05/28

人生から与えられる最良の幸せは、
ごく身近にあるもの。
それは、自分の鼻で呼吸し、目を輝かせ、
足下に咲く花に気づき、
為すべき仕事をこなして、
目の前につづく正しい道を歩むこと。
そして、運に飛びつくのではなく、
実生活の単調でありふれた仕事を
粛々とこなすことなのだ。
暮らしのための仕事と日々の糧は、
人生において最も喜ばしいものであると
確信しながら。

ロバート・ルイス・スティーヴンソン

先月のこと、スタッフから「クラス替えがあった後の息子の様子が不安定なので様子を見たい」と相談がありました。

もちろん彼女には、子どもたちのサポートを優先してもらったのですが、その後の話で、彼女が息子に「こんなに仕事休んでたら、母ちゃんクビになっちゃうよ」と言ったというので、え?そんなこと聞いて大丈夫??と驚いたんです。

ところが息子には、「大丈夫だよ。咲さんもオーナーも優しいから」としれっと言われ「息子を心配していた母が、逆に励まされた」「ああこの様子なら、もう大丈夫だ」と思った。と言うので、二人で大笑いしたのでした。

生活の質(QOL/Quality of life)という言葉があります。身体的、精神的、社会的、文化的に満足できる「生活の質」を意味しますが、現代においてその質を求めるのは、大人や高齢者に限らず、子どもたちの生活においても意識しないではいられなくなったと、個人的には感じています。

私たちが幼少の頃、私たちの両親の時代の子育てにおいて、子育ての責任は「家庭」にあるものという価値観が強かったと思うんですね。しかし現代、子ども達の孤立が増え続ける背景においては、家庭の事情も多様化していますし、それに伴う家族や学校に限らない「つながり」の多様化も求められています。また「つながり」の選択が多様化すれば、必然として、受容する大らかさも、社会には必要なのではないか、そんなことを思っています。

「つながり」とは、必ずしも目に映る事象とは限りません。同様に、孤立している人や困難を抱えた人たちの思い、心の中に仕舞われた「本当の思い」というのも、なかなか表明はしないものです。

しかし興味深いのは、目には見えない「つながり」が、目には見えない「本当の思い」をサポートすることがあるのです。そして、その「つながり」によって人は、目には見えない「幸せへの意識」が、心の中に芽生えることも、あるんですよね。

机上の空論のように聞こえるかもしれませんが、身近なサポートによって、子どもたちの生活の質が保たれ、健康に、安全に、そして家族や仲間との「つながり」を感じられるなら、その一助になれることを嬉しく思いますし、

何より大人になること、働くこと、人や社会とつながることとは、決して恐ろしいことではなく、目にも留まらぬ単調なことも、恥ずかしいことではなく、そして身近なことの中には、小さくとも喜ばしい幸せがあることを、子どもたちにも伝えられたら。そんなことを思っています。

それにしても、今の子どもたちって、朝から晩まで、本当に忙しいですよね。おつかれさまです。

今日もいちりんあなたへどうぞ。

カタバミ 花言葉「あなたと共に」

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