Hanaimoの想いエッセイ
「損得より利益」
お商売をしていると
どうしたって
損得を尺度とすることから
離れることはできません。
けれど
損得を考えることと
利益を得ることは違う。
私はそう思います。
ちなみに
私たち(店)が利益を求めるように
お客様だって利益を求めます。
利益というと聞こえが悪いけれど
つまりそれとは
喜びや嬉しさ、安心や達成感といった
眼には見えないけれど想像ができるもの。
そうした想いを胸に秘めて
お客様は来店なさいます。
そして
そのような心を共有できることは
私たちお店にとって、とても幸せなことです。
お客様にとっての利益が何であるか
お客様にとっての最適は何か
そうやって同じ人間として対等な立場で
相手のことを一生懸命考える。
それをしてもいいなんて
花屋とは、なんて幸せなしごとでしょう。
もしも人に
お商売の目的は何ですか?
と聞かれたら、私なら
お客様の幸せを育むこと
そしてお客様と共に
私たちも幸せになること。
そう答えます。
こんな言葉があります。
「何よりつらい不幸の原因は、
他者との関係性で生じるもの」
このフロイトの言葉に基づけば翻って
相手の利益は、自らの幸せの源にもなり得る
そんなことを思います。
損得ではなく利益を求めるのが商売。
店のためにも お客様のためにも
利益になることを一生懸命考えて
そうして共に幸せになる。
それが商うことの目的
そんなふうに思っています。
店主
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