3月
上巳(じょうし)の節句
3月3日は上巳(じょうし)の節句です。3が重なることから重三(ちょうさん)とも言われます。元々は川で身を清めて不浄を流し取るという習慣があり、平安時代になると、自らの不浄を、ひと形の紙(形代)に託しておはらいをうけたり、のちには、紙人形を川に流す「流し雛」の風習へと変わりました。お雛様を飾るという現在の風習は、その流れの変化にあるものとされています。
お誕生後の、初めて迎える節句を「初節句」といいます。古くからの習慣では、ご長女の初節句には、妻方の実家から、お祝いとして「雛飾り」を贈るとされてきました。お祝いの習慣として、桃の花を飾り、ひし餅や雛あられ、白酒で祝いますが、雛あられの桃・緑・黄・白の4色は四季を表しており、四季を通じて娘が幸せでありますように、という願いが込められています。
さらには、この緑は草萌える大地、白は雪の純白、ピンクは桃の花を表しているとされています。春も近づく雪解けの頃、いよいよ雪の下には緑の草が息吹き、雪の残る大地には桃の花が咲く、何とも風情ある、日本人の情感さそうお菓子です。