1月
春の七草
せり なずな ごぎょう はこべら ほとけのざ すずな すずしろ
今日は人日の節句。七草です。旧暦の一月七日ころは、ちょうど雪の下から春の草が萌えはじめる頃で、この草を「若菜」といいました。この若菜をつみ、粥にして食べると、一年の万病を除くとされ、平安朝の頃から始まったのか、七草粥のはじまりです。
通常、「七草」とだけいいますと、秋の七草をさします。秋の七草は眼を休めるのに対し、春の七草は、年末年始で疲れた胃を休める草です。
6日の夜、七草をまな板の上にならべ、包丁の背でトントンと草をたたいておき、それを翌朝に粥にします。そのときに口ずさむ、古いわらべ歌があります。
「七草なずな 唐土の鳥が 日本の国に 渡らぬ先に ストトントン」
ふくふくとした白と緑、眺めていれば眼にもやさしい。
今年も無病息災、すこやかな一年でありますように。
インテリア系専門学校に進学後、進路転向し花の世界に。ドイツ人マイスターフローリストに師事。2000年に渡独、アルザス地区の生花店に勤務し帰国後、2002年 フラワーギフト通販サイトHanaimo開業。趣味は読書、文学に登場する植物を見つけること。高じて『花以想の記』を執筆中。2024年 5月号『群像』(講談社)に随筆掲載。一般社団法人日本礼儀作法マナー協会 講師資格。