浅春の候

Posted on 2018/02/08
立春が過ぎたとはいえ、あいさつに春と使うのは、もう少しあと。浅春(せんしゅん)の候とは、二月のお終いから三月の初め頃に使う時候のあいさつです。秋は深まるといいますが、春は浅し。さり気ない言葉の中にも、うつろう季節の気配を大切にする、日本語の奥行きを感じます。それにしてもこの朝夕の冷えで、花色までが灰色にうるんで見えて。春は名のみの風の寒さや。今日もいちりんあなたにどうぞ。

春と聞かねば知らでありしを 聞けば急かるる胸の思いを いかにせよとのこの頃か 『早春賦』

クリスマスローズ 花言葉 「いたわり」