10月
十月の薔薇
この秋は、いったい何時に始まっただろうと今更、このひと月は、心待ちにしていた月も草木もめでる事なく、雨風ばかりが身に沁み、足早に過ぎた感でした。残すふた月は、平穏無事でありますように。
十月最終、秋は薔薇。夏の間に痩せた土から貧弱に、けれども春のそれよりいつくしみ深く、お伽噺のように匂います。よい一日をお過ごしくださいね。今日もいちりんあなたにどうぞ。
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お前がわたくしにくれた薔薇の花は
ほかの薔薇よりも芳しい
花の匂ひのほかに お前の心の匂ひがする。
十月最終、秋は薔薇。夏の間に痩せた土から貧弱に、けれども春のそれよりいつくしみ深く、お伽噺のように匂います。よい一日をお過ごしくださいね。今日もいちりんあなたにどうぞ。
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お前がわたくしにくれた薔薇の花は
ほかの薔薇よりも芳しい
花の匂ひのほかに お前の心の匂ひがする。
わたしの為にそれを選びながら
お前は花にやさしさの衣をきせた。
花はお前の愛撫をうけた。
花にはお前の指のにほひがある。
お伽噺の中のやうに、これらの花は語るのだ。
よろこびに満ちた花の心から
わたしの愛する言葉が出て来る。
花にはお前の匂ひがある。
グウルモン『十月の薔薇』
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バラ ピンク花言葉「感銘」