12月
十二月のうた
熊はもう眠りました
栗鼠もうつらうつら
土も樹木も大きな休息に入りました
ふっと思い出したように声のない 子守唄
それは粉雪 ぼたん雪師も走るなどと言って
人間だけが息つくひまなく動きまわり
忙しさとひきかえに大切なものを
ぽとぽとと 落としてゆきます
『十二月のうた』茨木のり子
この時季、自然は春への準備を進めるに勤しみ、まもなく休息に入ろうとしてますが、人間はあいも変わらずの忙しさ、それとひきかえに、大切なものをもぽとぽとと、そこらに落としているようです。そうね私なら、どうせ落とすなら、香りがたかい花咲く種がいい。今日もいちりんあなたにどうぞ。
ロウバイ 花言葉「先見」