三つ心、六つ躾、九つ言葉、十二文、十五理で末決まる
江戸時代、丁稚の小僧を立派な商人に育てるための方針として、こんな言葉がありました。
三つ心、六つ躾、九つ言葉、十二文、十五理で末決まる
三歳までに心の豊かさを教えなさい。
六歳までに躾を、
九歳までに言葉を、
十二歳には文章を書けるようにし、
十五歳までに世の中の道理がわかるように。
「子育てしぐさ」という江戸の知恵です。
昔は、十五歳はもう一人前の大人と理解して、それまでに躾をつけ、ひとり立ちさせるのは、他でもない親の責任でありました。今はどうでしょうね。
この教えで大事にすることは順番で「心・躾・言葉・文・理」を崩してはなりません。みての通りはじめに育てるのは「心」です。
よく小さな子供を抱く親に対して「抱き癖がつく」なんていいますが、大きなお世話と思います。気が済むまで抱きしめていればいいのです。その腕の中で子供たちは、その腕の重さに母たちも、互いに心の豊かさを育んでいるというのに、その尊さを何を手放すことがあるでしょう。
三つ子の魂百までといいますが、そんな子育ての原理は、昔も今もあの数年の腕の中にあると思います。たいせつに。
今日もいちりんあなたにどうぞ。
ハハコグサ(母子草) 花言葉「無償の愛」