10月
秋は第二の春。木の葉がみんな花になる。
紅葉と書いてモミジ、はカエデの仲間の総称です。また柿や桜などの落葉樹が赤や黄に色を変えていく様も紅葉(こうよう)する、といいますね。
赤色を紅葉、黄色も黄葉(こうよう)、褐色は褐葉(かつよう)と呼び、さらに美しい葉なら、柏紅葉、漆紅葉などと、木の名前を付けて「名木紅葉(なのきもみじ)」ともいいます。
今年もきっとみじかい秋でしょう、雑木の色の美しさを、ぼんやり眺めるなんてありません。葉一枚一枚の艶やかな染め上がりも、朽ちにいる前の野趣味も、傷がいっても破れでも、かまわず目の奥にしまいたくなります。じゃじゃっと雑と分かっていても、むやみにでも納めたくなるのが、秋の景色ではないかしら。
むかしある外国人が「日本人は木の葉も花とみる」といったそう。秋は第二の春。木の葉がみんな花になる。ってほんとそう。もし今も変わらぬなら、日本に生まれ育ってよかったと思う。この感性をうれしく思います。今日もよい一日を。