11月
和顔愛語
「和顔」は和やかな顔、「愛語」はやさしい言葉。「和顔愛語」とは文字通り、和やかで愛情のこもった顔つきや言葉づかいのこと。
顔つき、つまり表情は、私たちにとってあまりになじみ深く、なじみ深いどころか「表情がある」ということを、意識することさえ多くありません。
しかし無意識だからこそ、私たちは目にした表情に敏感になりますし、影響も受けています。
たとえば寂しさや不安に沈黙しているときに花びらのように柔らかな表情を見ると、あまたの苦痛も去るほどの安堵に導かれることがありますよね。
そこに気の利いた言葉などなくても、相手がみせる表情に自分の気持ちも喚起され、まるで大きな勇気を手にしたような感覚をおぼえます。
一方で、私たちは人から影響されるばかりではなく、自ら表情を作ることで感情を生み出し、自分自身を表現することもできる存在です。
あなたがひとを喜ばせる笑顔や言葉は、自らの心も育てている。無意識に見せている表情が自助にもなっているなんて、不思議な循環ですね。
世の中には「他人に対してそうあるように」という教えが多くあります。けれど「和顔愛語」は、自分のために心に留めたい言葉です。きっとそれを意識することで、また嬉しい循環が生まれることでしょう。今日もいちりんあなたにどうぞ。
ラナンキュラス 花言葉「あなたは魅力的」