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花鳥諷詠(かちょうふうえい)

Posted on 2023/11/06

「花鳥諷詠(かちょうふうえい)」とは、俳人高浜虚子のつくった言葉で、虚子が俳句を作るさいの基本理念とされました。

耳にしたことのある「花鳥風月」に似ていますね。花鳥風月というと美しい自然風景そのものや、それを愛でる風流のことをいいますが、

虚子のいうそれは、自然界(花鳥)だけでなく、それに共鳴する人間界の営みも、森羅万象のうちなるものとして、客観的に詠う(諷詠)のがいいよ、とする、創作上での理念をあらわしています。

人間も自然の一部である。虚子は終生この主張をくり返したといいます。しかし当時は自然と人間、主観と客観といった二項対立的な考えも根強く、誤解も多くされたようです。

ここで虚子の理念を、私の仕事におきかえてみます。たとえば、植物をつかって創作する際に、私(たち)はまず自然(植物)観察からはじめます。

この観察(客観)を繰り返していると、観ている対象が、なんだか自分の心の中に溶け込んできて、心と一つになる、という感覚を抱きます。これは主観的なものです。

とこの時点で、少なくとも私においては、自然と人間は対立するものではなく、互いにそこに在るものにすぎないことを自らに理解しますし、虚子の「人間も自然の一部である」という主張もわからなくもありません。

ともあれ「花鳥諷詠」という言葉もまた、自身を振り返ることを、自然によりそう心を、思い出し思いなおさす言葉だなあと思いました。

朝から他愛ない話になりました。今日もいちりんあなたにどうぞ。

暖き冬日あり甘き空気あり 高浜虚子

キダチダリア 花言葉「乙女の真心」

皇帝ダリアともいいます

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