12月
既往は咎めず
一年の暦を奥へと巻き寄せていくと、残りの日数がいよいよ少なくなってきたことを実感するなあ。という歌。一年360日に一首ずつあてた「毎月集」とも呼ばれる『三百六十首和歌』にある歌です。このころはカレンダーも巻物だったことがうかがえますね。そして年末に寄せる、この凡とした季感って、今も昔も変わらないんだなあと思ったり。
さて今年もあと二日。年もつまってくると、この一年のやり過ごしに名残惜しさも感じながら、でもそんなときにこそ心は磨かれるのだと、自分に言い聞かせています。済んだことに気を取られるくらいなら、新年から慎めばいいのよと、また花に言われた気分。既往はとがめず、です。今日もいちりんあなたにどうぞ。
シクラメン 花言葉「遠慮」