沈丁花

Posted on 2024/02/29

そぞろにも知らぬ世界の匂ひする
臙脂の色の沈丁花かな
与謝野晶子

はやいもので今日で2月も終わり。その晦日を待たず、早々に近所の沈丁花が見ごろを迎えました。薄紅色をした薬玉みたいな可愛い花は、夜闇の中でも、近くにいるとわかるほど強い香りを放っています。

今冬は暖かい日が続いた事もあり、春寒ゆるむと同時に蕾がほころびましたが、あれは梅に対する負けん気だったのかしら。というのも、たしか記憶の中で咲く沈丁花は、三月の終わりに満開だったように思うのです。

花期が長い花とはいえ、やはり少しずつ、時期は早まっている様子。ほんとうに、日本から春が無くならないことを願うばかりです。

ということで明日から3月。次はいよいよ桜ですね。春は真ん中にいるのも楽しいけれど、盛りをむかえるまでの、この待つ間も好きです。よい3月になりますように。今日もいちりんあなたにどうぞ。

ジンチョウゲ 花言葉「永遠」

三大香木のひとつです