三月の終に
三月が終わります。旧暦の頃は一月から三月が「春」とされていましたので、今日は月の末日であり、春のみそかでもあり、ゆえに三月の終わりは「弥生尽」といいます。春が尽きる、という意味です。
年々春が短くなるのを感じていますが、今年は桜の便りがおくれたことを幸いに、春がのびる期待も募らせました。願わくば四月のご入学の頃に、皆さんの頭上で満開になるといいななんて、それが叶うことを想像するだけで、年度末の疲労感も安らいだ今日でした。
それにしても、新年元日から三か月も過ぎたのです。この刹那、自分の無自覚に驚くばかりです。しかしそんな忙しさは、季節への惜別の情を抱く暇も与えませんでしたから、お陰でいまはただ、身体の中には明日への期待、明るい新年感だけが漂っています。
あらためて、三月は本当にありがたいひと月でした。新しい出会いがあるたびに、新しい自分とも出会えた月でした。日々支えてくださる方々のおかげで今がある。その思いはまるで春に伸びる新枝のように、日ごと大きくなりました。
三月の終は、これまでの感謝を贈ります。心からの感謝を、誰よりもあなたへ。ありがとう。今日もいちりんあなたにどうぞ。
ゼラニウム 花言葉「君ありて幸せ」