君影草(すずらん)
春から初夏へと移り変わるこの季節、ヨーロッパでは、5月を象徴する花スズランのお目見えが、人々の気持ちを喜ばせます。初夏に咲く草花のうちで、もっとも内気で慎ましいとされるスズラン。純真無垢の象徴花として、古くから教会や聖母マリアにも捧げられてきました。
日本では「君影草」という美しい名前を授けています。現代では敬遠されそうですが、その昔は、男性の陰に寄り添う奥ゆかしい女性の姿を、おさげ髪をした少女の姿を、この花に重ねたのでしょう。今に見ても、美しい花名です。
さて、きのう5月1日は「スズランの日」でした。フランスでは「jour des Muguets(スズランの日)」と呼び、大切な人にスズランの花を贈り、またスズランの花を贈られると、幸福が訪れると言われています。日本でも少しずつ知られるようになってきたようです。贈った方、贈られた方はいたかしら。
スズランにまつわるエピソード、作品は多くありますが、今日はメンデルスゾーン作曲『6つ二重唱』から『スズランと花たち』を。
https://youtu.be/TktmA8W1CXQ?si=q5JFZGW71_7F2vP-
「さあ、僕もじっとしてなんて居られない。スズランが呼んでいるんだもの。花たちが踊りに出かけているんだ。踊りに出かけよう 僕も一緒に」と、初夏の訪れを喜ぶ草花たちとの、情景描写がいとも可愛らしい、初夏にぴったりな合唱曲です。
春愁ただよう夜を過ごすのもいいけれど、やっと晴れた朝だもの。夏のきざしを感じながら、こうして春を見送るのも、いいですよね。五月ですもの。今日もいちりんあなたにどうぞ。
スズラン 花言葉「再び幸せが訪れる」
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フラワーギフト専門店 「Hanaimo」 店主
普段はお祝いやお悔やみに贈る花、ビジネスシーンで贈る花の全国発送をしている、花屋の店主です。「あなたの想いを花でかたちに」するのが仕事です。since2002
https://www.hanaimo.com/