6月
六月のうた
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六月
どこかに美しい村はないか
一日の仕事の終りには一杯の黒麦酒
鍬を立てかけ 籠を置き
男も女も大きなジョッキをかたむけるどこかに美しい街はないか
食べられる実をつけた街路樹が
どこまでも続き すみれいろした夕暮は
若者のやさしいさざめきで満ち満ちるどこかに美しい人と人との力はないか
同じ時代をともに生きる
したしさとおかしさとそうして怒りが
鋭い力となって たちあらわれる茨木のり子『見えない配達夫』より
新しい詩を見つけました。六月のうた。
のり子さんがみた夕暮れはすみれ色をしてたらしい。
どこかに美しい村はないか
どこかに美しい街はないか
どこかに美しい人と人との力はないか
ひとまず
ここに美しい花ならあります。
今日もいちりんあなたにどうぞ。
タチアオイ 花言葉「恩恵」
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Text
2002年創業 フラワーギフト専門店 「Hanaimo」 店主
普段はお祝いやお悔やみに贈る花、ビジネスシーンで贈る花の全国発送をしている、花屋の店主です。「あなたの想いを花でかたちに」するのが仕事です。
https://www.hanaimo.com/