浜辺の歌
古くから歌い継がれる日本の歌の中でも、夏の歌は思い出も深く、今でもそらで歌えるのですから、それらは文字の通り、心に刻まれた愛唱歌といえます。
「浜辺の歌」もそのひとつ。作詞者である林 古渓(はやしこけい)は神奈川県藤沢市の辻堂出身で、ここに歌われる浜辺とは、いまでいう湘南の海、辻堂海岸とされています。
冒頭にある「あした」は明日のことではなく「朝」のこと、2番詞の「ゆふべ」も昨夜ではなく「夕方」のことをいっており、
朝に浜辺を揺蕩うように歩いていると「昔のこと」が、夕方にもそうして歩けば「昔のひと」が思い出されるんだ、そんな歌です。
曲は8分の6拍子。優美なワルツにも似た調べで、そうと歌うとまるで浜辺に打ち上げる波がイメージできますが、実際には8分の6拍子ですから、どちらかというと2拍子。
一歩一歩、砂を踏みしめて歩くような、この歌詞にある「さまよう」ような、気の置けないリズム、といったほうが、ぴったりな気がします。
こんな古い歌を今どきに、なんて笑われてしまいそうですが、浜辺に咲く花があることを思いだすと、ついこの歌が唇にのるのです。
昔むかしに、TVドラマでみた山口俶子、李香蘭が歌っていたな。そんな古い記憶です。今日もいちりんあなたにどうぞ。
ハマユウ 花言葉「どこか遠くへ」
https://youtu.be/niKeA8D5g4U?si=skJ5DP3B0GFi7697
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フラワーギフト専門店 「Hanaimo」 店主
普段はお祝いやお悔やみに贈る花、ビジネスシーンで贈る花の全国発送をしている、花屋の店主です。「あなたの想いを花でかたちに」するのが仕事です。since2002
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