くずの裏風
葛の葉の面見せけり今朝の霜
松尾芭蕉
秋の七草のひとつでもある葛の花。葛の葉裏は白っぽく、それがひらりとひるがえすと「まるで風が銀色にかがやくように見える」などと、秋風の形容にもなるほど特徴的で、その大きな葉を裏返すように吹く風のことを「葛の裏風(くずのうらかぜ)」と言います。
芭蕉が「葛の葉の面見せけり今朝の霜」と詠んだのには、人とは同じみ方をしないところに面白さがあります。
葛は繁殖力がとても強く、蔓をたらして葉をひろげ、ひたすらにあたりを覆い隠す勢いはおっかないほど。地面が見当たらないくらいに葉ばかりが目立ち、せっかくきれいな紫紅色の花も、緑にのまれて気づけません。
けれど野山でこの群生に出会うと、花のにおいが一面から立ち込めてきて圧倒されるのです。私がそれに会ったのは、京都の桂川沿いでした。桂川って、古代には「葛川」「葛野川」などとも呼ばれたそうですね。何かゆかりはあるのかな。今日もいちりんあなたにどうぞ。
クズ 花言葉「努力」
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フラワーギフト専門店 「Hanaimo」 店主
普段はお祝いやお悔やみに贈る花、ビジネスシーンで贈る花の全国発送をしている、花屋の店主です。「あなたの想いを花でかたちに」するのが仕事です。since2002
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