柊(ひいらぎ)
木へんに冬と書いて「柊(ひいらぎ)」。字のとおり、冬にみられる植物です。めだたない花ですが、時期になると香りのよい白い小花をいっぱいにつけ、また零れた花が道路を白く染めるのは、秋のキンモクセイにも似ています。
思い返せば、木へんに四季を書いた字はみな植物をあらわしました。春は椿(つばき)、夏は榎(えのき)、そして秋は木へんに秋で楸(ひさぎ)、それぞれの季節を象徴する樹々ばかりです。
さてそんな冬の柊は、先にも書いたようにモクセイにも似た白い花を咲かせます。その色は見入るほどに温かみのある白色をしてい、またそこまで傍に寄らずとも、酔いがまわるほどに濃厚な香りを放ちます。この香りは、老木になるほど、甘く熟した香りを放つのだといいますね。
また柊といえば痛々しい葉が特徴的。古くからその鋭いトゲは邪気を払うとされ、知られるように、二月の節分には柊の枝葉を戸口に立て、その尖がった葉で鬼を追いはらう習慣があります。
そんな柊ですが、よく見ると葉が丸いことがあります。このトゲをつけない丸い葉は、その木が老いてきた証拠なのだそうです。
人間も年を重ねていくと、こんなふうに丸くなっていくのかしらと、この木を見るたび思います。はやいもので、今年もそろそろこの花咲きだす季節です。今日もいちりんあなたにどうぞ。
ヒイラギ 花言葉「用心深さ」
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フラワーギフト専門店 「Hanaimo」 店主 鈴木咲子
都内生花店に8年在籍ののち渡独。2000年に南ドイツ、アルザス地区の生花店での勤務を経て帰国後、ドイツ人フラワーデザイナーなど、トップフローリストのアシスタント、バイプレーヤーとして従事。2002年 通販サイトHanaimo開業。「あなたの想いを花でかたちに」をモットーに「想いを伝える」プロフェッショナルとして日々精進。 一般社団法人日本礼儀作法マナー協会 講師資格
https://www.hanaimo.com/