11月
立冬
立冬を迎えました。暦の上では今日から冬。この日を待っていたかのように、富士山の初冠雪も今朝ほど発表されたようです。
11月に入るなり急に寒くなり、夜に家路を急いでいると、ぽかんと白い花が浮かび上がり、みればサザンカの花でした。まさに冬を開ける花です。
色が消え、冷たさが増すこれからの季節において、ひそやかなうちにも華やぎがあるこの花見れば、きっと何度でも、ほっと救わるる思いになることでしょう。
サザンカは「山茶花」と書きますが、本来この字はツバキに充てられた漢名で、サザンカは「茶梅」と書きました。茶の花、梅にも似たとされたからかしら。日本原産の花木であるのに、わざわざ漢名を預けられたというのも、不思議な感じがいたします。
似た花にツバキがありますが、ツバキのぽとり、に対してサザンカは、花びら一枚ずつ散らせます。その様子は、はらはら零れる、とも、ばらばら散らす、とも記されるように特徴的です。
じっと耳をすませば、なんか聞こえてきそうな気もしますが、
でも私は、この花の群がっているのにお喋りしない、そして声もなく散っていくのが好き。無言に咲き続けるサザンカの今が、とても好きです。
今朝の冬に。今日もいちりんあなたにどうぞ。
サザンカ 花言葉「困難に打ち勝つ」
Text
フラワーギフト専門店 「Hanaimo」 店主
普段はお祝いやお悔やみに贈る花、ビジネスシーンで贈る花の全国発送をしている、花屋の店主です。
「あなたの想いを花でかたちに」するのが仕事です。since2002
https://www.hanaimo.com/