2月
手紙
手紙。詩人 室生犀星は、かつて自分を尋ねてきた堀辰雄に宛て、一枚のはがきを送りました。その一葉は簡潔にして、金沢の季節の報せと、病弱で苦難の多かった辰雄への思いやりに溢れています。思いは深く、語るな書くな。なんて寸言もありますが、文は人なり。短かな手紙でも、人柄がにじむ文章は、それが何よりの心くばりですね。今日もいちりんあなたにどうぞ。
「来たいと思ったら何時でも来たまえ、汽車賃だけ持って来たまえ、落ち葉の下から水仙が伸びている古い町だ 犀 」
スイセン 花言葉 「尊敬」