「謙虚とバランス」花屋の向こう側
「自分がされたいことを他人にもしなさい」はイエスの言葉。
「自分がされたくないことは他人にもしてはならない」は孔子の教え。
「相手がされたいことを他人にもしなさい」は利休。
茶道における、和敬清寂の心得です。
相手がされたいことは何なのか。目の前に「ある」ことに限らず、「ない」ことも五感を使って感じ取り、相手の気持ちを汲みとり、慮る感性。
このような、目に見える現象をこえて、風情や情緒、間や余白を理解できるところに、日本文化の神髄があります。
そこで注意を必要とするのは、相手への気遣いがゆき過ぎて、自分にも遠慮が過ぎてしまうこと。相手の気持ちを推し量り、他者を尊重するあまりに、自分の主張を取り下げて「何もしない」という選択をしてしまうことです。
それは一見、謙虚さや思いやり、優しさの表れにも映りますが、「何もしない」気持ちが「自分」に向いていることにも気づきたい。その顧みる心こそ、謙虚さといえるのではないかしら。
気づかいのバランスとは本当に難しいもの。自分の中にある「謙虚さ」とのバランスも同様に。けれど、それを難しいと感じる心もまた、私たちの中にある慇懃さの表れではないかと思います。
日本の心。とは一言には美しい。けれども、それを情緒としてのみ捉えるのではなく、「何もしない」という選択ではなく、行動にする。心得とは、そのためにあるのですから。
今日もいちりんあなたにどうぞ。
ヒナギク 花言葉「あなたと同じ気持ち」
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フラワーギフト専門店 「Hanaimo」 店主
普段はお祝いやお悔やみに贈る花、ビジネスシーンで贈る花の全国発送をしている、花屋の店主です。「あなたの想いを花でかたちに」するのが仕事です。since2002
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