春の虹
今日は春分。秋の秋分と同じく、昼と夜が同じ長さになる日であり「自然をたたえ生物をいつくしむ日」とされています。
東京は、午前はお参り日和ともいえるほど、良いお天気に恵まれましたが、午後になると一転、空は鈍色になるとともに北風が吹き、雨が降りだしました。忙しい空だこと、なんて思っていたら、夕空には、おおきな虹の環が浮かんだそうですね。二重虹を見た人もいたようで。春の虹、うらやましく思っておりました。
虹といえば、七十二候には、晩春「清明」の末候、第十五候に「虹始見」(にじはじめてあらわる)があります。冬を終えて春が深まるとともに雨の日が増えますが、あたたかな春雨が続くことで空も潤うため、虹も出やすくなるようです。
虹といえば夏ですが、どの季節であっても、虹を見ると、思いがけぬ奇跡に出会ったような喜びが、胸にあふれます。地上のものを、すべてすべて抱きあげてくれるような虹の美しさは、他の自然現象には見られない、まるで希望への架け橋そのものです。
いまこの虹に願えば、胸の内の夢も祈りも、みんな叶うような気になるのは、誰にとっても同じではないかしら。そしてこんな時期にのぼる虹も、季節と季節をつなぐ橋になるのでしょう。春を叶えてくれることでしょう。今日もいちりんあなたにどうぞ。
スイセン 花言葉「私のもとへ帰って」