萩つれづれ
万葉集に登場する植物で、いちばん多いハギの花。その数が100首を超えることからも、この花が野に山に丘に咲き、道々で花見がされたこと、その出会いのたびに、歌に詠まれていたことがうかがい知れます。
今でこそ限られた場所でしか目にしませんが、古代の日本では、とても身近な花だったのですね。
現代ならコスモスや菊、ダリアなどと、秋と結びつく花は萩に限りませんから、歌人が詠む花々も、昔よりもっと色どり豊かなことでしょう。
さて今日のこと、友人が開催する作品展に伺いましたら、作品毎にそえられた、彼がひそかに毎日詠んでいたという、コーヒー短歌がありました。
甘いもの欲しがるよりも青い空 風の中にもコーヒーの香り
Sho Nakajima
コーヒーを提供する仕事の傍ら、毎日歌をつくっていたそう。壁にちりばめられた、コーヒー色の歌うたを眺めながら、こんなセンスがあったなら、私も花が詠めたかな。なんて、ちょっと羨ましくなりました。
今日もいちりんあなたにどうぞ。
ハギ 花言葉「柔軟な精神」
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フラワーギフト専門店 「Hanaimo」 店主
普段はお祝いやお悔やみに贈る花、ビジネスシーンで贈る花の全国発送をしている、花屋の店主です。「あなたの想いを花でかたちに」するのが仕事です。since2002
https://www.hanaimo.com/
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