11月 たそがれ時 かわたれ時 立冬を過ぎ、午後にもなれば急かされるように日が落ちるようになりました。いい夕暮れだなと眺めてる間にも空は暗くなり、芝居の浅葱幕のごとく鳴りを潜め、そしてそこから... 2024/11/12
11月 赤い実に寄す 名にし負はば 逢坂山の さねかづら 人にしられで 来るよしもがな」三条右大臣百人一首25番の歌。恋しい人に逢えると名のある「逢坂山」、一緒にひと夜を共(さ寝)す... 2024/11/11
11月 白菊 色かはる秋の菊をば一年に ふたたびにほふ花とこそ見れよみ人知らず白い小菊は九月の節句(重陽)の頃に花どきを迎え、それから枝茎をのばし、露霜がおかれる頃になると、... 2024/11/10
11月 初冬のうた 「初冬の詩」そろそろ都會がうつくしくなるそして人間の目が險しくなる初冬いまにお前の手は熱くまるで火のやうになるのだ山村暮鳥 詩集『風は草木にささやいた』よりそろ... 2024/11/09
11月 木枯らし吹きました 冬の訪れに合わせて、木枯らしも吹きました。まるで暦と花と風とが、せえの、と息を合わせたかのような到来。昨日、サザンカは黙って咲くと書きましたけれど、木枯らしは歩... 2024/11/08
11月 立冬 水を見たときは、水の美しさを感じ、花を見たときは、花の美しさに気をとられるがいい。水には水、花には花の美があり、また悦びがある。春もいいが冬もいい。春は春をたの... 2024/11/07
11月 人よりも空 空が空の底に沈み切ったように澄んだ。高い日が蒼い所を目の届くかぎり照らした。余はその射返しの大地にあまねき内にしんとして独り温もった。そうして眼の前に群がる無数... 2024/11/06
11月 心の行儀 いい映画を観ると、知らないうちに姿勢を正してしまうし、他人に対する理解や礼儀が生まれてくる。人間として最も大切なマナーが自然に身に付くのね。淀川長治いま日本には... 2024/11/05
11月 晩秋 晩秋 萩原朔太郎汽車は高架を走り行き思ひは陽ざしの影をさまよふ。靜かに心を顧みて滿たさるなきに驚けり。巷に秋の夕日散り鋪道に車馬は行き交へどもわが人生は有りや無... 2024/11/04
11月 心尽くしの秋 昨日の雨天から一転、晴れやかな朝を迎えました。窓から差し込むオレンジ色に、心があかるく喜ぶのを感じます。まもなく立冬をむかえる手前、暦のうえでの秋があと5日と知... 2024/11/03