別れる男に、花の名を一つは教えておきなさい。花は毎年必ず咲きます。川端康成懐かしい人との再会。月日が経ってもあの頃のまま、変わらぬ空気を身にまとい、再び会えると...

秋の燈（ひ）のいつものひとつともりたる木下夕爾秋になり、朝夕の涼しい風がたつようになると、秋の夜長も手伝って、読書欲が高まります。「燈火親し」とは、昔はロウソク...

聴雨寒更盡あめをきいて　かんこうつく秋も深くなり、板屋根にポツポツと打つ雨音を聞きながら、夜更けの寒さを感じて、じっと過ごす。そんな意味。秋深し、とはまだ言えな...

植物、特に花が人に与えるイメージというのは、おおむね受け身の女性や恋愛に関連付けて語られることが多いようです。昔のヨーロッパの宮廷では「花園へ行きましょう」とい...

今日は寒露。二十四節気の第１７節目で、この季節には菊の花が盛んに咲きだし、果実の実が落ち始め、コウロギなどの虫のすごもりが盛んになり、冷たい露が草花に降り始める...

秋の夜は、はるかの彼方かなたに、小石ばかりの、河原があつて、それに陽は、さらさらとさらさらと射してゐるのでありました。陽といつても、まるで硅石か何かのやうで、非...

黄色のヒガンバナが咲いています。さて本来、あれは何という名なのかな、と思い調べてみると、そこには「鍾馗蘭（しょうきらん）」と書かれてありました。難しい字だなと思...

Spring passes and one remembers one's innocence.Summer passes and one remembers ...

音さやぐおち葉が下に散りてをるこの栗の実の　色のよろしさ若山牧水10月は結実。一年これまでじっくり時間をかけそだててきた実をとり、種を手にとり確かめる、10月は...

木犀の匂かくれぬ日和かな　草城風にのるキンモクセイの匂いに気づきました。どこから漂ってくるのか、見渡しても分からなかったですが、たしかにあの香り。木犀の咲く秋を...