「お返しは不要です」は手紙に明記したほうがいい?
お花をおくるときに、あわせてお手紙を添える場合があります。そのなかに、いわゆる「香典返し」を辞退する旨を、あらかじめ伝えた方がよいか。というご相談がありました。今回は「お返しは不要です」は手紙に明記したほうがいい?というお問い合わせについて、回答します。
この記事を書いた人
Hanaimo店主 鈴木 咲子
目次
- 知人の訃報を遅れて知ったときは
- 気持ちを伝える、手紙の書き方
- 「お返しは不要です」は手紙に明記したほうがいい?
- お返しを遠慮するときの文例集
知人の訃報を遅れて知ったときは
古くからの知人や、ご友人の家族、両親の訃報を遅れて知ったときは、まず手書きの手紙などで哀悼の意を表します。遅れて知ったことへのお詫びを添えつつ、 故人への哀悼の意を丁寧な言葉で伝えます。お慰めのお菓子や線香など、お供物を用意する際にも、一言添えられているだけで受け取った方の印象も随分違います。特に遅れてしまったときには、一言お付けするようにしましょう。
Hanaimoのお花は、お線香やお菓子のほか、メッセージカード、封書のお手紙、自筆の手紙とのお届けが可能です。
気持ちを伝える、手紙の書き方
1.お悔やみの言葉はシンプルに
長々と書くのではなく、短く心を込めた言葉で哀悼の意を伝えましょう。
2.故人との思い出を控えめに伝える
昔の人との関わりが深かった場合は、具体的な思い出を少しだけ添えると、ご遺族に対しても気持ちが伝わりやすくなります。
3.遅れて知ったことへのお知らせ
訃報を遅れて知った場合は、そのことについて一言添えると丁寧です。
4.相手の心情
あまり踏み込みすぎないように配慮します。相手の気持ちに寄りそう姿勢を示すことが大切です。
5.忌み言葉や華美な表現
「重ね重ね」や「ますます」「繰り返し」など、不幸が続くことを連想させる「忌み言葉」は避けましょう。また、「華やか」「おめでたい」などお祝いごとを連想させる言葉も使いません。
6.結びの言葉は控えめに
締めくくりの言葉には、相手の平安や健康を願う言葉でしめると良いでしょう。
心のこもった手紙は、一時の慰めとなるだけでなく、これからの人生において一生の思い出になることがあります。
「お返しは不要です」は手紙に明記したほうがいい?
結論からいうと「明記する」ことをおすすめします。有志からともなると複数名の名前が見えていたり、代表者だけに送ればいいのかなど、ご遺族の気を遣わせることになります。そのような気遣いを遠慮する旨を、予めお伝えすることは悪くありません。
お返しを遠慮するときの文例集
「お返し不要」「辞退」の旨を伝える時の文例には以下のようなものがあります。
「誠に勝手ながら香典返しは遠慮させていただきます」
「お返しのご配慮は遠慮させていただきますようお願い申し上げます」
「お返しのお心遣いは遠慮させていただきます」
「なお、勝手ながらお返し等のお心遣いは辞退させて頂きます」
「勝手ながらお返しのご配慮は不要に願います」
「なお、お返しのお心遣いは不要でございます」
「勝手ながらお返しのご配慮は不要でございます」
まとめ
遅れて知った訃報に対し、お花を贈ること自体は非礼には当たりませんので、まずはご安心ください。先述しましたが、どのタイミングであっても、一言でいいので心のこもった一言を添えると、受け取ったご家族の気持ちが安らぎ、印象もよくなります。ご訃報を知ったときに、特別こだわる贈りものをする必要はありません。お相手への気づかいある、心のこもった弔意を贈るようにしましょう。
この記事を書いた人
フラワーギフト専門店 「Hanaimo」 店主 鈴木咲子
都内生花店に8年在籍ののち渡独。2000年に南ドイツ、アルザス地区の生花店での勤務を経て帰国後、ドイツ人フラワーデザイナーなど、トップフローリストのアシスタント、バイプレーヤーとして従事。2002年 通販サイトHanaimo開業。「あなたの想いを花でかたちに」をモットーに「想いを伝える」プロフェッショナルとして日々精進。 一般社団法人日本礼儀作法マナー協会 講師資格