お悔やみの手紙。書き方のコツは5つだけ(文例あり)

Posted on 2024/12/14

この投稿では、お悔やみのお手紙を書くときのコツ、気をつけるポイント5つをお知らせします。Hanaimoでの考え方、その理由、大切にしていることをお伝えします。

この記事を書いた人
Hanaimo店主 鈴木 咲子

  • 1.「お悔やみ言葉」と「ご冥福」を祈る気持ちをそえましょう。
  • 2. ご家族を気遣い、寄り添う言葉を記しましょう。
  • 3. 表記のブレや言葉の重複に気をつけましょう。
  • 4. 簡潔に書くようにしましょう。
  • 5. 句読点について理解しましょう。

お悔やみの手紙の場合は、「拝啓」などの頭語や「時候の挨拶」は不要です。書き出しからお悔やみの言葉ではじめ、後に言葉を添えます。また、そのあとに言葉が続かない場合には、お悔やみの言葉とご冥福をお祈りする言葉だけでもかまいません。

例「ご逝去の報に接し、謹んでお悔やみ申し上げます。」

例「ご逝去の報に接し、悲しみにたえません。謹んでお悔やみ申し上げます。」

例「ご逝去の報に接し、謹んでお悔やみ申し上げますとともに、故人のご冥福を心よりお祈り申し上げます。」

例「ご家族皆様のお力落としをお慰めするすべもなく、衷心よりご冥福をお祈り申し上げます。」

例「ご家族皆様が一日も早く悲しみから立ち直られますように、祈念してやみません。」

例「ご家族皆様のお力落とし、お悲しみを思うとお慰めする言葉もございません。」

例「さぞお力落としの事と存じます。ご家族皆様ともに、どうぞご自愛ください。」

例「ご家族皆様のお悲しみは、いかばかりかとお察し申し上げます。」

相手との関係性、こちらの立場を考えて、言葉を選びましょう。また結びの言葉をそろえる、同じ言葉を多く使わないように気をつけましょう。

例「申し上げます」or「申しあげます」←そろえましょう

例「いたします」or「致します」←そろえましょう

例「心より」←使いすぎに注意しましょう

亡くなって間もない期間、ご霊前(四十九日前)に贈るお悔やみの手紙は、簡潔にしましょう。内容は以下の6つ以内にします。

  • お悔やみ言葉
  • ご家族への慰めの言葉
  • 参列(参上)が出来ない場合のお詫び
  • お花(香典)を同封した旨
  • 結びの言葉
  • 日付・差出人・宛名 

例「〇〇様のご逝去の報に接し、謹んでお悔やみ申し上げます。」

例「〇〇様のご逝去を悼み、謹んでお悔やみ申し上げます。」

例「ご家族の皆様にはさぞご心痛のことと拝察いたします。」

例「ご家族の皆様のお悲しみいかばかりかと拝察いたします。」

例「ご家族皆様のご傷心を思うと、涙がこぼれます。」

例「遠方により、それも叶わず残念でなりません。」

例「すぐにも駆けつけたい気持ちですが、遠方のためお別れに伺うことができず残念です。」

例「心ばかりのお花をおくらせていただきました」

例「在りし日を偲び、心よりご冥福をお祈りいたします。」

例「〇〇様のご冥福を、心よりご冥福をお祈り申し上げます。」

例「ご家族皆様のご落胆もいかばかりかと存じますが、どうぞご自愛ください。」

【宛名について】
お悔やみの手紙は故人様へ出すのではなく、ご遺族宛てに書く手紙です。したがって「宛名」はご遺族の名前を記します。たとえば、あなたとご遺族に面識がなく名前が分からない場合は、喪主の名前、喪中はがきの差出人名を宛名にします。または「〇〇家ご家族の皆様」とすると良いでしょう。

句読点は、文章を読みやすくしたり、内容を正しく伝えるために付けます。一方で文章に「区切り」をつけるところから、通例でいうと句読点は、冠婚葬祭の手紙には不要、相応しくないともされます。またほかにも、目上の方に対して「読みやすく」する配慮自体が不要だから、という説もあります。

句読点を「つけてはならない」とする記事、「必要としない」とする記事、いろいろありますが、Hanaimoではご家族の気持ちに配慮し、形式的な文章や飾り立てた文面よりも、自分の言葉で書くことを大切にしています。そのうえで、Hanaimoでは句読点の使用には決まりを設けておりません。

一般的、簡潔な内容の手紙であっても、相手を想うあなたの気持ちが伝わることを願い、文例や例文のご紹介をしています。そこに句読点はついていますが、不要と思った際には取り、スペースを空けるなどして、文章を構成すると良いでしょう。

フラワーギフト専門店 「Hanaimo」 店主 鈴木咲子

インテリア系専門学校に進学後、進路転向し花の世界に。ドイツ式フラワーデザインに出会い、ドイツ人マイスターフローリストに師事。2000年に渡独、アルザス地区の生花店でドイツ式フラワーデザインを習得。帰国後も、国内外で活躍するデザイナーのアシスタントとして経験を積み、2002年 通販サイトHanaimo開業。かたわらで大手生花店とのアドバイザリー契約、デザインプロジェクトへの参画など、コンサルタント、デザイナーとしても活動。

趣味は読書、文学に登場する植物を見つけること。高じて『花以想の記』を執筆中。2024年 5月号『群像』(講談社)に随筆掲載。一般社団法人日本礼儀作法マナー協会 講師資格。