あの花の黄色
黄色のヒガンバナが咲いています。さて本来、あれは何という名なのかな、と思い調べてみると、そこには「鍾馗蘭(しょうきらん)」と書かれてありました。
難しい字だなと思い、それを探りに見に行くと、紹介には別の花があり、首をかしげたのでした。
先にお伝えすると、鍾馗(しょうき)とは、奈良時代に、中国から伝わった五節句の風習とともに、日本へやってきた「魔よけの神様」のことだそうです。
花を調べると、ランの仲間にも「ショウキラン」と名を持つ植物があることがわかりました。そのためこの黄花のは、ショウキ「スイセン」と呼ぶらしい。通称は「リコリス」です。
一般的な赤いヒガンバナによく似たこの黄色い花は、もとは九州南部に自生していた花で、そういえば以前、枕崎出身の知人が、東京に咲いたこの花を見て「故郷の花」といっていたのを思い出しました。
真っ赤なヒガンバナの仲間ながら、陰鬱な印象など持ち合わせず、見つけると思わず声にして伝えたくなるほど、美しいうえに高貴な雰囲気。
同じ形状をしていても、色が違うだけでこんなにも与える印象が変わるのだから、花って出会うほどに楽しいなあと思います。今日もいちりんあなたにどうぞ。
リコリス 花言葉「誓い」
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フラワーギフト専門店 「Hanaimo」 店主
普段はお祝いやお悔やみに贈る花、ビジネスシーンで贈る花の全国発送をしている、花屋の店主です。
「あなたの想いを花でかたちに」するのが仕事です。since2002
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