5月 梅の実 梅の実は、輪廓に黄いろを含み、はや蝕まれてゐる。絵本の赤と緑が、少年の顔に反射してゐる。蜻蛉が、ついと鋭い角度にひきかへして、行つてしまつた。 曇り空と、閉め忘... 2024/05/20
5月 夜の花 烏瓜夜ごとの花に灯をかざし 星野立子晩秋の季節、枯れ色の中にぽっと燈を見つけたら、それは烏瓜の実であった。なんていう、秋にみつけた朱実の佇まいとも違う、この花の... 2024/05/19
5月 祭の季節 五月になり、東京の東側に位置する、ここ下町界隈では、週末のたびに祭囃子が聞こえる季節を迎えています。一年ぶり、初夏のおと、馴染みの夏の風物詩です。このあたりのお... 2024/05/18
5月 紅一点 万緑叢中紅一点(ばんりょくそうちゅうこういってん)。中国の詩人、王安石(おうあんせき)の詩にある言葉で、一面の緑の草むらの中に、一輪の紅い花があることを現してい... 2024/05/17
5月 嬉しい便り 今日は嬉しい便りがありました。いつか独り立ちをすることを夢見ていた、年下の友人から、数年間の修業時代を経て、ようやく花の栽培農家として独立し、やっとスタートライ... 2024/05/16
5月 十薬(どくだみ) 昔から身体の毒を追い出す薬草として使われてきたドクダミ。その名も「毒をため除く」「毒痛み」が転じたとの説があります。ドクダミと言えば、その臭気は知られたもので... 2024/05/15
5月 草花いじり 草花いぢりも夏の一得であらう。氣を換へるに非常にいゝ。筆の進まぬ時氣持の重い時、ひよいと庭の畑に出て、草をむしり、水を遣る。言はず聴かずの暫しの時間を過ごすべく... 2024/05/14
5月 「子どものミカタ」花屋の向こう側 先日、とある父子が花屋に来て、お母さんにプレゼントにする花が欲しいというので、一緒にいた男の子に「自分で選んだらいいよ」と声をかけました。お父さんから離れ、ひと... 2024/05/13
5月 母と子 母と子母よ わたしの母。わたしはどうしてあなたのところへいつころ人知れずにやつて来たのでせうわたしにはいくら考へてもわかりませんあなたが本統の母さまであつたらわ... 2024/05/12